平成27年9月25日 第3回議会定例会閉会の挨拶
更新日:2021年6月7日
平成27年第3回定例議会を9月8日から本日25日まで18日間、実質9日間に亘って開催させて頂きましたが、上程いたしました同意、報告、承認案件、議案、認定案件等、原案通り可決頂きましてありがとうございました。
補正予算につきましては(2号)では季楽里の販売不振による経営悪化に対して「閉店やむなし、他の利用法も踏まえ出直しを検討せよ」との条件の下、専決決裁プラス補正を認めて頂いた事に加え(3号)で庁舎建設に関わる設計業者の変更による基本設計、実施設計が次年度当初にずれ込む可能性があることから繰越明許とした補正を認めて頂いたこと、仲伊谷田遊水池の雑草管理不十分により周辺野菜に損害を与えた事による賠償額の決定等、特筆すべき内容もございました。
また、平成26年度一般会計他5特別会計決算につきましても予算決算常任委員会に於きまして細部に亘りご審議頂きました。出された貴重なご意見等、検討材料として本年度、また、次年度へ役立てたいと思います。また、同じく同委員会に於ける平成27年度事務事業評価結果に関しては、農産物直売運営事業はもちろんのこと婚活事業、地域支援事業、群馬の水郷関係等、改めて方法論を検討する必要性があるとの指摘は同感であり、その他の事案を含めて更に検討を加えてまいりたいと思います。
一般質問では5人の議員さんからそれぞれのテーマを通して見解、持論を伺いました。いずれも当然町民の皆様の声を踏まえてのことと思いますので取り組むべきものは財政をみながら予算化をしてまいりたいと思っています。是非、今後も15,000人町民を代表するたった12名の議員さんでありますので議員活動として活発な町民との交わりの中から貴重な意見を把握し、議論頂きます様お願い申し上げます。お疲れ様でした。
さて、時間の流れは予測した通りの流れ、また、予測も出来ない流れもございます。今議会冒頭挨拶の中で日本の安全保障に於いて大きな分岐点になるであろう集団的自衛権、海外派遣法、PKO協力法等を含む法案の採決が予測される旨触れましたが、国論が6対4に分かれ、8割の国民が説明不十分という中、国会議員多数で議決成立いたしました。平和法案か戦争法案か正反対の解釈が国民の多数を不安にさせたことは事実であろうと思いますし、立憲主義、法の安定性、民主主義等の観点からいささか党利党略の数の横行との論評も多いことを踏まえますと採決の手順に政治の危険さを感じさせた一連の経過だと思っています。近隣では玉村・邑楽町或いはその他の議会では真剣に議論し、賛否は別として結果を内閣に送付したようでありますし、地方議会の取り組みは様々な形であった様であります。法案の成立はみましたが、この先の執行に際して注意深く見守る必要があると思います。
一方で台風18号の影響は関東から東北にかけて甚大なものでありました。進路予想から直撃はないとの大方の安泰心は予測を外れ、空前の大雨という形でテレビ釘付けという状況を当町近辺にも作り出しました。観測雨量は、板倉200ミリ弱、館林150ミリ前後、栃木、茨城は平地で300ミリから山間で600ミリの状況であり数日に亘った縦の降雨帯の位置関係で被害の明暗が分かれた所であります。
幸い、群馬県側に於いては雨量少なく、特に強制排水力を備えた当町に於いてはその対応に機敏に当たった為、低地道路が冠水程度で治まりまして、内水に対する強さは証明されたと言っても過言ではないと思います。しかし、我が町以西利根沿線上流部まで300ミリ以上の雨量が記録される時、まさに他人事ではない危機感は感じなければいけないとの実感を味わったのは私だけではないと思います。常総市、或いは他の堤防の決壊状況や、あの激濁流で家が流されヘリで救助される姿をテレビで目の当たりにした訳ですから似た環境に置かれる町内堤防近くの地区の皆さんには今まで以上に我が事と思われ、防災訓練、意識の向上に協力努力いただきたく思います。
当町に於いては18日から小山・栃木市に職員4名ずつ連休返上でボランティア派遣を行っておりまして、被災地・被災者の経験を今後の当町水防災に役立ててまいりたいと考えています。
異常気象の傾向は春秋が少なく、夏・冬の二極化の傾向にあるともいわれます。4月中から夏日が生まれ残暑もあった様ななかった様な感じの中でもう夜温は10度台にまで下がってまいりました。稲の刈り入れも雨の多かった割には順調に進んでいる様です。収量・質共に前年並或いは幾分か良い様な話ですが価格は今のところ前年より1,000円前後良いかどうかの様でありまして、依然として稲作農家の再生産意欲を掻き立てる価格には程遠い、暗い状況の様であります。日本の国債のランク付けがAマイナスと史上最低の格付けとなりました。アベノミクスの先行きに危機感を感じてとの格付け機関の分析によるようです。株価の乱高下により個人投資家のあぶり出し、米国主導のTPPの行方、進まない機構改革の失望感等、経済改革の舵取りは一段と厳しさを増している中、本格的な地方創生実現が今後の少子化人口減少社会に対する最後の切り札と言われておりますが、一方で集中と選択とも言われており、これは更に中央、大都市に向かっての徹底した集中、効率化を意味しており過疎の切り捨て論に繋がる訳であります。両論並立の中、今後の国政が展開される訳であり私達もしっかり上位機関をみつめながら町政運営に対処していかねばなりません。今まで以上に議会・区長会等しっかり話し合いをしながら進めてまいりたいと思います。明日は町内4小学校の運動会、その後体育祭、文化祭、商工祭、福祉祭と、秋の行事が進み、合間を縫って議会研修等も日程に入っている様です。体調に十分留意され議員の本質に立った活躍活動に期待申し上げまして9月議会閉会に際してのお礼の挨拶といたします。