平成30年6月5日 第2回議会定例会開会の挨拶

お早うございます。平成30年第2回定例議会を招集しましたが、議員各位には何かと御多忙の中、出席いただきましてありがとうございます。

例年のことながら、この時期農業立地の風物詩でもある田植えも順調に進み、小麦跡の植え付けなど終盤戦に入っており冬春野菜の中心である施設胡瓜も抑制栽培の植え付け計画をにらみながら最終の頑張りとなっている時期であります。また、ここ1、2年ハウスレタス、露地キャベツ、人参、ニンニク、ネギ栽培など大きな圃場もあちこちに見られるようになり、農業形態の変化も感じるところでもございます。4、5月は平年並みかやや安価傾向との話も聞いていますが、果たして閉めてどうなるのか期待したいと思っています。

さて、注目の北朝鮮問題では、昨年の6月議会でも核武装強行批判を挨拶で触れましたが、丸々1年が経っています。今年になって平昌オリンピックを境に友好親善的な変化を見せ非難の応酬による悪化状況から劇的に朝韓トップ会談が実現し、関係国の視線を集中させたところであります。

その後、韓国大統領の対米・対朝往復外交により米朝トップ会談の実現可能性が確実的になり日本の拉致問題解決も含めた核の不可逆的、検証可能な廃棄の実現性も高まり、朝鮮半島や北東アジアの安定に大きな期待を膨らませる状況に日本はもちろん世界中が歓喜の状況になりましたが、その後米朝の駆け引きの中で主導権争いからトランプ大統領突然の会談中止通告で一転し、強気だった北朝鮮は会談実現に瀬戸際戦術が不発とみるや、抱きつき戦術で再交渉に入っている今日です。米国は硬軟両戦術プラス会議決裂に備え最強打撃群を日本海に集結させながら何回も同じ失敗は繰り返さないとして取り組んでいるように映っていますが、トランプ大統領の胸の内があと何日か後にははっきりする訳であり、併せて米・中・ソ・英・韓・日それぞれの関係国の水面下の外交に余談は許されない状態であります。また、保護主義の強いアメリカが安全保障を理由に鉄鋼、アルミ、自動車等に対し一方的に不均衡を是正するための税を例外としない旨発表したことにより、貿易摩擦の不安が全世界に広がり株価に影響を及ぼし始めている現状であります。また、複雑な中東情勢の中、イスラエルの首都をメッカエルサレムに移したことにより、宗教紛争の禁断の扉を開けてしまったと言われており、中東地域の今後を大きく心配する声も拡大している事など、トランプ大統領の変人振りに今後が読めない事態が次々と起こっているのも事実であります。随所にアメリカによる力の外交が展開され、日本の政治経済への影響も読み切れていない状況と言われています。

国内では、これも昨年の6月議会でも触れましたが、1年経っても森友加計、防衛省、厚生労働省問題で明け暮れしています。いわゆる公文書改ざん廃棄が伴う問題です。新聞によっては先程申し上げた北朝鮮問題、アメリカの保護主義問題、TPP、労働者問題、改憲問題など、議論すべき国内外の大きな問題をさて置き、森加計、防衛ばかりを追求する野党の姿勢を批判する報道がありますが、圧倒的多数の与党自民党が支える安倍内閣を守るためと思われる「ない、知らない」から「出さない、忘れた、屁理屈を並べる、隠蔽する」体質に見える政府の対応や与党の対応が国民から見え見えの中で、優秀と言われた日本の官僚の頭の良さを国民の為に使わない体質がうんざりの状態で続いており、国家公務員全体への不信感が広がっています。また、都合が悪いことには徹底的に逃げるように見える状況が毎日マスコミで流れていることから、加計学園問題の愛媛県・今治市への嘘報告、日大アメリカンフットボール問題なども最高学府の長とは思えない非常識な対応がまかり通る日本の政治に対し、教育的にも日本社会全般に悪い影響を与えないか心配であります。説明責任をいかに逃れるか国民を忘れた法律的言葉遊びゲームのようであります。全面的に火消しに回る自民党、内閣の姿がどう国民の目に映るのか更に注目していきたいと思います。

町も昨年八間樋橋線の完成を経て、去る3月24日の国道354北川辺バイパス開通式典も行われ、積年の大事業2つが実現し、新たに大きく利便性の向上した町として4月の新年度に進んだところであります。以来2か月経過した今日でありますが、庁舎建設、防災事業、合併、小学校再編、土地改良事業、企業商業誘致など、主要事業を中心に計画に沿って進捗しているところであります。6月第1日曜には御協力いただきましたが避難訓練も前年度比プラス349人、プラス149世帯と向上いたしておりますし、第2週にはスポーツフェスティバル、第4週にはポンプ操法大会と続いてまいります。 

この様な社会情勢の中、本議会におきまして報告4件、承認3件、議案7件を上程させていただきました。慎重にご審議いただき原案通り可決くださいますようお願いいたしまして、開会の御挨拶といたします。