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板倉町

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平成30年12月6日 第4回議会定例会開会の挨拶

更新日:2021年6月2日

おはようございます。平成30年第4回板倉町定例議会を招集いたしましたところ、議員各位には何かと御多忙の中御出席いただきありがとうございます。12月に入っても暖かい日が続いており、木枯らしもまだ吹いていないようです。そんな中、毎土・日曜日を利用して、議員各位には地域、各種団体から送られる文化、福祉、体育等行事案内に多忙な毎日を過ごされていると推察いたします。

この夏・秋は、例年にも増して異常高温が続き、熱中症の救急搬送も倍増し、台風の本土直撃も同様のコースを何回も辿るなど、温暖化特有の性格を持ち合わせながら、当地域通過も数回ありました。結果として、全国各地が水害、土石流災害等に見舞われ、北海道胆振東部地震等も安全安心的予測のあった中での最大級の被災となり、多くの犠牲者が発生したことなど、自然災害の多い年でありました。また、地震発生により故障した発電所が関連する発電所の過大負担を招き、次々とブラックアウト現象を起こし、超広範囲停電を誘発した全道的停電は、今後起こり得る深刻な災害として位置付けられ、災害時の新たな検討項目として、課題が増えることとなりました。当町においては、幸いに被災は殆ど無く、それでも対策本部設置、徹夜対応は3回でしたが、通過後翌朝各課長の町内被災状況調査での「大きな異状なし」はありがたいものでした。今年は、一応水災害シーズンは去りましたが、また毎年のために想定される対策の練度を上げていきたいと思います。

「行政機能で最も必要なもの、それは非常時において町民の皆様に必要な情報を、素早く瞬時に全員に確実に知らせること」だと思っていましたが、やっと実現することとなりました。広域防災広報システムは、有線ではダメ、間違いなく各戸へ情報が届く、の2点が重要であり、このことを充たした完全な機器は今までにはなく、当町導入機器がそのことに最も近く利用し易いものであります。このラジオの全戸貸与、防災ステーション2か所、防災避難タワー、訓練の徹底など、複数の手段の組み合わせで、安全安心度を上げていく、その中の一つが大きく前進したと言えようかと思います。

庁舎建設も、年明け2月初旬に移転業務開始を目標に、最後の仕上げに入っています。建築工事は11月末日で完了し、外構工事ももう少しのようです。町民の皆様から、完成しますねとの声を多く聞くようになり、役場の建て替えという初めての経験もゴール寸前の気分ですが、引っ越し完了、業務開始まで気の抜けない日々が続きます。前述した広域防災無線(ラジオ)の本体機器も新庁舎内に設置織り込み済みであり、各戸貸与予定の個別受信機も新年4月までには導入デモンストレーションを行う予定となっています。ちょうど2年前のこの時期、町長選が行われ、合併と庁舎建設が大きな争点となりました。結果的には、庁舎は計画どおり進めよ、合併の話し合いも進めよとの町民の声が多数との判断に至り、東京オリンピック目前の景気上昇の中、当初計画以上の安価入札で60年に一度の庁舎建設が完了できますのは幸運だったと思います。

一方の合併協議についても、約2年間経過しましたが、最終的な方向性が決められる状況にはないものの、現在までに合意が形成されたもの、また、非合意の案件についても、真剣に議論されたことは、少子高齢化が進む30年~40年を考える中で、貴重な機会であったと言えようと思います。検証もせずに最初から、「単に反対」、「話し合いも必要ない」、「単独町でどうにもならなくなってから合併すればよい」との反対の考え方よりも、町民の皆様の将来を2自治体間で真剣に議論していることは、後々を考えると決して無駄なことにはならないと確信するところであります。現在にあっては、両自治体の主張が相容れずの状態にあり、半年間で2回の合併協議会の開催に留まっており、この先の行方に黄、もしくは赤信号が点く可能性も否定できない状況であります。2自治体間の規模・体力の較差が大きくあっても、それぞれが健全であることの上に、五分と五分、(納得がいかなければ出発点に戻る)対等の議論が成り立つ訳でありまして、峠を越す議論になるかどうか、いよいよ正念場と思っています。

小学校再編については、32年4月に2校体制へ移行の予定に合わせ、関係者、関係機関とも協議を慎重、丁寧に重ね、スクールバスの導入等についても、プロポーザルにて運行会社の設定にかかっているとの報告を受けており、計画に添って進んでいるようであります。伝統、特色、地域性、新たな校風、生徒・父兄の心情、一体化等、考えられる問題点の検討や総合的な心の不安解消も含めた安全安心を担保できるよう、教育長を中心に残りの期間も有効に努力して欲しいと思います。

人口減少と高齢化については、基本的な死亡と出生についての傾向は変わりません。当町においては、出生については郡内で最も低く、死亡については高い傾向であり、結婚を契機に隣接の市に移住する傾向もあり、転出の中に若い男女が意外と含まれているのには残念に思います。理由を分析しますと、夫婦共稼ぎで、勤め先の中間点として結果的に町外に決めるケースが圧倒的に多く、その他特別な理由というより、違う町(市)に住んでみたい的な心情が散見されます。

ここ何年かで、ニュータウンに対する企業の進出に伴って、勤務社員の昼間人口は間違いなく増加しており、県道板倉籾谷館林線の通勤、帰宅時間帯の通行車輌の列は、切れ目がない程に増加しており、このことを裏付けるものとなっています。企業誘致は、順調でありますが、依然として住宅販売は低迷しており、月1回の町の販売会議の開催、県との意見交換等を踏まえ、対策強化に努めておりますが、厳しい状況は続いています。県との販売不振打開に向けての方策をさらに検討すべく、考えていく必要を感じています。

このような中で、31年度の予算編成期を迎え、考えていることがございます。今回の一般質問の内容をみてもはっきり言えますが、最近、議員各位の中で、次は何をやるのか、大型事業の展開を仕込むべき、との意見が聞こえます。「事業計画を立てよ」は簡単ですが、当然財政的見解も視野に入れながら、しっかりとシミュレーションをしなければなりません。庁舎建て替え、防災ラジオ、八間樋線の整備、354バイパス関連経費、小学校再編関係等で、貯金を減らし、一方で借金も増大させています。加えて、厚生病院建て替え、ゴミ処理施設関係建設費、消防署新築、水道企業団関係等、一気にそれぞれの返済が始まります。当然、現状の延長線上の各分野の整備費用等を視野に入れながら、更には、八間樋橋、役場跡の解体など、相当真剣な舵取りが必要になると思っています。町内主要道路の整備、必要施設のメンテナンス、空いてくる学校や関連施設、そして280橋の補修整備、あれが欲しい、これがしたいというにはいくらお金が必要か、しっかりした試算をさせながら、貯金と借金の割合が1時1分から1時2分になる訳ですので、優先順位をつけながらのスタートとしたいと思っており、人口減少によりだんだんコスト高が全ての分野で進むことを前提に、増やすものと減らすものの分別を行っていく時代と思っています。議員さんにもこの点を踏まえ、財政論も踏まえて提案いただけたらと思います。ここ1~2年は、次に進むためのホップ期間と私自身は考えています。借金して主屋を建てているうちに、次はあれを計画、これを計画とは、町を破産に追い込む様なもの、じっくり対応したい、そして、一つ一つ出来るものをやっていくということであります。

安部政権も最後の3年と位置付け、多数の内に多くの法案成立を合言葉に、慎重さを欠いた国会対応の強引さを感じます。日本外交も、米、欧、ロ、中、日、韓、朝、それぞれの思惑で首脳外交が展開され、米中心の保護主義を半ば認めながらの交渉となっているようです。それぞれの目を離せない問題が、今後どのように合意されていくのか、歴史が動くのかどうか、見守りたいと思います。県においても、来夏の知事選をにらみ、年明けには論争が活発化するのかどうか、そして、オリンピック開催に向けて群馬のPRや、デスティネーションキャンペーン等、観光県を目指し、安全安心を基礎に、産学官民金マスメディア連携の人づくり・ものづくり・資源づくりに力を入れる方向で動いています。町もいろいろな形で取り組みのチャンスを逃さないよう注視してまいりたいと思います。

本議会、議案第61号~第71号、発議第2号、一般質問7名を予定しています。9日間の御審議、よろしくお願いいたしまして、開会の挨拶といたします。

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