板倉町避難訓練について(令和4年7月31日)
更新日:2022年9月15日
新型コロナウイルス感染症の影響で3年ぶりとなる避難訓練を実施しました。訓練の中心となっていただく各行政区長および各行政区役員の一部のかたからは「オミクロン変異株が急速に拡大している中でも実施するのか」と心配する声もありましたが、事の性質上の理由により計画どおり実施させていただきました。町民の皆さまには、ご自身のことに関することとはいえ、ご協力いただき感謝申し上げます。
「事の性質上」とは「自然災害による危機は時を選ばない」ということです。社会状況がどうであれ、地震、台風や豪雨などの自然災害は、いついかなる時にも起こり得ます。万が一、国(河川事務所)からの河川情報ホットラインで氾濫危険水位に達する旨が伝達された時には、住民の生命に関わる緊急事態ですので、行政として即座に避難指示を発令しなくてはならない状況になりますし、発令する以上は住民避難に対する受入体制を全て完了した上でなければならない事が明白であるからです。
避難訓練の内容としては、一大事を察知した総務課職員から連絡を受けた町長の判断により、副町長および教育長、議会議長、消防署長、消防団長、警察署員、町課局長に対して町庁舎地域防災室に集合するよう緊急命令を発することから始まりました。続いて、災害対策本部を設置し、合議を経て全ての町職員と水防団員(消防団員)に招集命令を発するとともに、車両巡回による町内状況の確認と今後の気象状況に関する情報収集を行いました。それらの報告を受け、台風接近に伴う総合的な状況判断のもと、全町民への避難指示を具体的に想定した上で、それぞれ持場の避難所を開設するよう職員に指示を出し、開設完了報告を受けた後に高齢者等避難を発令しました。それと同時に、利根川上流河川事務所からの河川情報ホットラインで氾濫危険水位に達する旨が伝達されたとの想定により、即座に災害対策本部の合議を経て避難指示を発令し、防災ラジオ放送、自主防災組織による情報伝達、消防車6台と町広報車8台による災害車両広報という3つの異なる手段を用いて一斉情報発信を行いました。その後、住民の避難行動と避難所での受入、未避難世帯確認という流れでそれぞれの訓練を行いました。さらには「高齢者等避難」「避難指示」発令から「未避難世帯確認完了」までのそれぞれの所要時間を記録するとともに、避難訓練における問題点や反省点の聞き取りも行いました。最後に、行政区長および行政区役員、警察、消防関係の皆さまに町庁舎大会議室へ集合していただき、議会議長および警察署長、消防長、消防団長の4名のかたから挨拶、講評をいただいて終了となりました。
避難訓練は、一人ももれなく情報を伝達し、全ての住民が指定避難所へ避難完了するまでの実践的かつ実効的なものですが、実際には、この先の避難所生活、想定される広域避難や二次避難に関する事案の解決など、まだまだ追求すべき問題が山積している状況にあります。今後も引き続き、そのことを認識しながら一つひとつ進めてまいります。