利根川・渡良瀬川合流域の水場景観
更新日:2021年10月18日
板倉町には利根川と渡良瀬川との合流点に形成された低湿地が展開しており「水場(みずば)」と称されています。この辺りは古来よりオオミズ(注釈1)が多い地域であり、害と益を受けながら、生活を営むための様々な工夫が行われてきました。水防避難のために建築された「水塚(みつか)」や避難具の「揚舟(あげぶね)」低地農法としての「川田(かわだ)」薪(たきぎ)をとるための「柳山」など多くの知恵が今に息づいています。
中世末期から近世(およそ400年前)にかけて行われた大規模な治水事業や水利システムによって、現在の穀倉地帯が形成され、豊かな生態系が育まれてきました。「囲堤(かこいづつみ)」「沼除堤(ぬまよけづつみ)」といった治水事業は今でも確認することができます。これらの営みの基軸となった河川景観が「利根川渡良瀬川合流域の水場景観」として、平成23年8月「国の重要文化的景観(注釈2)」に選定(注釈3)されました。
(注釈1)昔の人は、河川の氾濫を水害と言わず「オオミズ」と称しました。氾濫により土壌に栄養分が行き渡り次の年が豊作となったことなど、洪水が害だけをもたらすものではなく利益も与えてくれるものと考えていたようです。
(注釈2)文化的景観とは、人々の生活や風土に深く結びつき、人の営みとともに作ってきた地域特有の風景でり、文化財の1つと見なされます。重要な景観地は国の重要文化的景観に選定されます。
(注釈3)板倉町は関東地方では第1号の選定となります。
資料のご紹介
「利根川渡良瀬川合流域の水場景観」の概要をつづった資料をご紹介します。下記または関連リンクからダウンロードが可能です。
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水場景観チラシ[表面](FILE:1,935 KB) | 水場景観チラシ[表面](FILE:0,886 KB) |
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