板倉町橋梁長寿命化修繕計画
更新日:2022年7月1日
計画背景
板倉町においては、高度経済成長期に集中的に整備されてきた橋梁の老朽化が進行しており、従来の管理手法(壊れたら直す、または架替える)では、近い将来、短期間のうちに補修または架替えが必要な時期を迎えることとなり、維持・修繕・架替えに多くの費用が必要となってしまいます。このことは板倉町の財政に大きな影響を及ぼし兼ねないため、効率的に維持管理していくことによる財政負担の縮減・分散が求められています。
板倉町では、令和4年6月現在、2メートル以上の橋梁で286橋(うち5メートル未満の小規模橋梁が172橋(60%)、5から15メートル未満が85橋(30%)、15メートル以上の橋梁が30橋(10%))を管理しており、平成23年度までに15メートル以上の橋梁(22橋)の点検を実施しましたが、道路法施行規則の一部を改正する省令が平成26年3月31日公布、7月1日施行され、これにより橋梁の点検は5年毎に1回、近接目視を基本とすることとなりました。また、その点検結果を統一的な基準で健全度判定区分(1から4まで)の診断実施が求められることとなりました。
このことを踏まえ、板倉町では平成27年度から平成30年度までに管理橋のうち282橋の橋梁点検を実施しました。この結果を基に管理橋梁の修繕等を計画的に実施し、財政負担の縮減・分散や橋梁の安全性の確保を目指します。また、令和元年度より二巡目点検を実施しております。
平成27年度から平成30年度までに行った一巡目点検結果及び令和元年度からの二巡目点検結果は下記のとおりです。
(注釈)(旧)八間樋橋、通り前橋、北坪東橋の3橋に関しましては、現在通行止の措置をとっているため点検対象外としています。また、柳橋、合の川橋、藤の木橋、354-1橋の4橋に関しましては、群馬県から新たに移管を受けた橋梁であり、1巡目点検の対象外としています。丸谷3号橋に関しましては、令和2年度に撤去工事を行いました。
一巡目橋梁点検結果
点検年度 | 橋梁数 | 判定区分1 | 判定区分2 | 判定区分3 | 判定区分4 |
---|---|---|---|---|---|
平成27年度 | 100 | 19 | 80 | 1 | 0 |
平成28年度 | 69 | 31 | 38 | 0 | 0 |
平成29年度 | 58 | 11 | 44 | 3 | 0 |
平成30年度 | 55 | 8 | 47 | 0 | 0 |
合計 | 282 | 69 | 209 | 4 | 0 |
二巡目橋梁点検結果
点検年度 | 橋梁数 | 判定区分1 | 判定区分2 | 判定区分3 | 判定区分4 |
---|---|---|---|---|---|
令和元年度 | 64 | 7 | 55 | 2 | 0 |
令和2年度 | 57 | 8 | 47 | 2 | 0 |
令和3年度 | 61 | 11 | 46 | 4 | 0 |
合計 | 182 | 26 | 148 | 8 | 0 |
(注釈)判定区分4は緊急措置段階(緊急に対策を行う必要がある状態をいう)、判定区分3は早期措置段階(早期に監視や対策を行う必要がある状態)、判定区分2は予防保全段階(状況に応じて監視や対策を行うことが望ましい状態をいう)、判定区分1は健全(監視や対策を行う必要のない状態をいう)。
計画目的
今後、老朽化する橋梁の急速な増大に対応するため、従来の対症療法的な修繕および架替えから、計画的な予防保全型の修繕および架替えへと円滑な政策転換を図ります。
これにより橋梁の長寿命化および橋梁の修繕・架替えに係わる費用の縮減を図るとともに、地域道路網の安全性・信頼性を確保することを目的とし、橋梁長寿命化修繕計画を作成しました。
板倉町の橋梁長寿命化修繕計画は、平成23年度に管理橋梁のうち15メートル以上の22橋を対象に作成しましたが、計画と実施に乖離が生じたため、管理橋梁のうち54橋を対象とした橋梁長寿命化修繕計画を令和元年度に更新しました。
(注釈)板倉町橋梁長寿命化修繕計画の管理橋梁数は令和2年度3月末時点での橋梁数を計上しています。
橋梁点検とは
今までの橋梁の維持管理方法は、壊れたら直すまたは架替えるなどの何か起きた時に対応する事後保全型でした。現在は経済的で効率的な維持管理が求められており、壊れる前に直す予防保全型で維持管理を行うことで、維持管理のコストの縮減につながります。
予防保全型の維持管理を行うためには、不具合のある(壊れている)部分を事前に把握することが重要であるため、橋梁点検を実施しています。
橋梁点検は人に例えると「健康診断」にあたり、重症になる前に手当し、橋梁の長寿命化を図ります。
橋梁修繕状況
橋梁点検にて見つかった不具合を直すための橋梁修繕工事を行った橋梁は下記のとおりです。今後も橋梁修繕工事を行っていきます。
橋梁修繕状況
年度 | 橋梁名 | 判定区分 | 桁下の第三者被害 |
---|---|---|---|
平成25年度 | 蛭田橋下橋 | 2相当 | - |
平成25年度 | 共栄橋 | 2相当 | - |
平成26年度 | 旱沼橋 | 2相当 | 高速道路 |
平成27年度 | 旱沼橋 | 2相当 | 高速道路 |
平成28年度 | 海老瀬跨線橋 | 2相当 | 鉄道 |
平成29年度 | 海老瀬跨線橋 | 2相当 | 鉄道 |
平成30年度 | 第一号橋 | 3 | - |
平成30年度 | 第二号橋 | 3 | - |
平成30年度 | 第九号橋 | 3 | - |
令和元年度 | 車口橋 | 2 | - |
令和元年度 | 新村1号橋 | 1 | - |
令和2年度 | 通橋 | 3 | - |
令和2年度 | 雷電橋 | 3 | - |
令和2年度 | 丸谷3号橋 (撤去) |
3 | - |
令和4年度 (事業中) |
八間樋橋 | 3相当 | ー |
(注釈)平成26年度以前の点検に基づく判定区分は、相当という表現としています。また、第三者被害の想定できる橋梁を優先的に修繕を行いました。